住宅塗装
塗料の種類と特徴
外壁・屋根等の住宅塗装で使用される塗料にも下記のように種類があります。それぞれの塗料にはメリット・デメリットがありますので、塗り替えの際は、専門からの説明を受け正しく理解してから決めることをおすすめ致します。
※各塗料には、メリットデメリットがあり、その状況により最適な塗料が異なる場合がありますので、塗料選びは専門家のアドバイスの元行われるのが最善といえます。-
5〜7年
ウレタン塗料
仕上がり表面の平滑性が高く、住宅塗装以外にも、自動車のボディーや、ホビークラフト等に用いられる。
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8〜10年
シリコン塗料
アクリル樹脂にシリコンを添加したもの。
現代の住宅塗装で狩猟の塗料。ラジカル性型のシリコン塗料にその地位を奪われつつある。 -
10〜15年
新世代型塗料
ラジカル塗料昨今の住宅塗料の中の主流。主成分にかかわらずラジカル制御技術が摘要できる為、ラジカルシリコンやラジカルフッ素塗料がある。
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15〜20年
フッ素塗料
アクリル樹脂にフッ素を添加したもの。一世代前の高級グレード塗料。現在においては、無機塗料にその地位を明け渡したが未だに根強い人気。
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20〜25年
新世代型塗料
無機塗料従来の塗料アクリル樹脂に、ケイ素(Si)等を含んだ塗料。耐候性に優れた塗料。メーカー銘柄によって価格差が最も大きい塗料。
我が家は大丈夫?
お住まいの状況チェック
一般的に家を長持ちさせるには、10年を目安に塗装することが良いとされております。下記のチェック項目に1つでも当てはまるものがある場合は、ご相談ください。専門スタッフが、無料にて現地調査をさせて頂きます。
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CHECK 01 外壁にひび割れがないか?
考えられる要因と補修方法サイディング(乾式外壁)の場合
・外壁の下地に不陸(凹凸)等がある。
・釘留め付けの際、先孔をあけずに留め付けた。
・外壁材端部の釘留め付け位置が20mm未満となっている。
・下屋根との取り合い部の切断小口に防水シーラーが塗られていない。(吸水)
・常時、外壁材に水が滞留したり、湿潤状態にある。
・施工前・施工中・施工後に集中的な衝撃や応力を受けた。
・標準施工が、守られていない。
・材料自体に瑕疵がある。・塗装下塗り材擦り込み(フィラー等) ・カチオンフィラー擦り込み(樹脂モルタル等) ・エポキシ樹脂充填 ・サイディング交換
モルタル(湿式外壁)の場合
モルタル外壁の場合発生要因に大きく分けて二つある。
クラックの種類
・ヘアー(表層)クラック (0.3mm未満) 塗膜の割れ
・構造(貫通)クラック (0.3mm以上) 外壁建材の割れ
他に乾燥クラックや縁切れクラック等あるが、ヘアークラックや構造クラックに分けられるため割愛。
ヘアー(表層)クラック
・経年による劣化
・不適切な塗装施工(弾性素地の上に硬質塗装を施工等)
※適切な塗料選定及び施工方法であっても、経年劣化によるヘアークラックの発生は仕方ありません。
※弾性リシン仕上げの外壁に、硬質塗膜の塗装を行ったりすると、塗膜の割れが発生しやすくなります。
※シーリング上のクラック:シーリングは塗料に比べて柔らかい為、塗膜追従量を超えての動きが起こると、クラックを発生してしまいます。
構造(貫通)クラック
・構造的欠陥・特徴
・外部からの力(自動車等の振動や地震、地盤の沈下等)
※当該建物の、梁や筋交いなどによる力のかかり方で、振動や沈下等により壁面に力の逃げ道(クラック)を作ります。構造を変えない限り根本的な解決はありません。クラックの状態により、
・塗装下塗り材擦り込み(フィラー等)
・カチオンフィラー擦り込み(樹脂モルタル等)
・エポキシ樹脂充填
・V(U)カット工法によるシーリング材充填
V(U)カット工法
クラックに沿って専用工具にて外壁をV(U)カットし、プライマー塗布→シーリング材充填と行う。
さらにポリマーセメント等にて平滑性を復元し、壁面の柄(模様)付けを行い、塗装にて仕上げる。
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CHECK 02 外壁にカビ・苔・藻が発生していないか?
考えられる要因と補修方法・周辺に田畑・水路・近くに植栽などの木々がある。
・北面や建物の影になっており日中に日差しが当たらない面・箇所である。
・建物基礎周辺の土が粘土質で水はけが悪い。
・その他、様々な環境下において、温度・湿度・日照条件・有機物など発生条件が整った。一般的に製品時のサイディング表面の塗料は主に有機質の塗料での仕上げとなっており、その塗膜面に発生する藻(クロレア等)は、時々雨がかかり、ある一定期間だけ湿った状態になる場所を好み、緑色の藻としてよく見受けられます。
(発生後、水分が不足し日差しが強くなってくるとオレンジ色になることもある)
黒くなっているところは、大半が生育した藻の死骸にカビが寄生している状態です。
建物の構造には影響しないが、外壁塗膜の劣化にはつながるので除去が必要。
【除去方法】
外壁の近くに植栽などが茂っている場合は、こまめに手入れを行う。
除去方法は、中性洗剤を水で薄めて、柔らかいブラシで水洗いする。※高圧洗浄は,容易に除去できますが、同時に塗膜自体も傷つけているので頻繁に行うのは避けてください。
その後、定期点検しながら、清掃を行う。
その他、発生を抑制する薬剤などもあるので、当社などの専門業者に相談する。 -
CHECK 03 手でこすると白い粉が付着する?
考えられる要因と補修方法日差し(熱と紫外線)や雨水などの影響により、外壁塗膜の表層から徐々に経年劣化を起こし退色。
外壁面の東西南北や地域条件、環境条件、雨水のかかり方などで経年劣化の程度は異なるが、残念ながら有機塗膜においては、この現象を避けることはできません。
外壁目地付近・外壁の特定部分など局所的に白っぽくなっている場合は、目地のシーリング材が付着し拭き取った跡が白化した可能性が高いです。シーリング材は薄いほど劣化が早くなるため、白化部分の端部ほど白くなることが多い。目地以外でシーリング材による白化は、傷・欠け・釘頭処理にシーリング材を使用してしまっていると考えられる。方法はひとつで、塗膜の表面に浮き出た白い粉を除去し、再び塗装をすることです。 まず、白い粉は高圧洗浄機を使ってしっかりと洗い流します 。そのあと塗料がしっかりと定着するために下塗りを行ってから上塗りを行います。下塗り塗料は下塗り材とも言われ、プライマー、シーラー、フィラー、サーフェイサーなどと呼ばれる塗料の事で、上塗りの塗料を定着させる機能を持っています。こちらは、外壁材の種類・状態により適切なものを選定しなければいけないので、当社のような専門業者に相談する
ことをお勧めします。不適切なものを選定すると不具合の原因につながりますのでご注意ください。 -
CHECK 04 壁に浮き・反り・膨らみがある?
考えられる要因と補修方法塗膜の膨れ
直貼り工法のサイディングに透湿性が低く、弾性・微弾性塗膜タイプの塗料を使用して塗装している。
外壁材(サイディング)自体の反りや浮き
不同沈下により下地の変形が起こった。
胴縁が腐朽して釘保持力が無くなり、サイディングが反りあがった。
外壁の釘の位置が端部から離れ過ぎている。釘の打ち忘れ・本数不足がある。
外壁表面に雨水・融雪水などが伝い冬季に凍結融解を繰り返した。
通気不良で、壁体内で結露が発生し、結露水を吸水し冬季に凍結融解を繰り返した。塗膜の膨らみ
窯業サイディングの場合、直貼り工法と通気工法があり、塗膜の膨れ等の不具合が出るのは、ほとんどが直貼り工法となっております。直貼り工法で塗膜が微弾性の場合、滞留している湿気が外壁裏側で結露し外壁材が裏側から水分を含みやすい。(※サイディングの裏側は表と違い塗膜がないので水分を吸収する)その結果、外壁材に含んでいる水分が蓄熱により水蒸気として塗膜側へ押し出されることにより微弾性塗膜が膨れてしまうことがある。膨れの症状がおきている場合まず、どちらの工法なのか?また、塗られている塗料の種類はどのようなタイプなのか?を確認する必要があります。膨れは、使用されている塗料が透湿性が低く弾性・微弾性塗料の場合がほとんどのため。症状の対処方法は、①サイディング自体を張り替える②再塗装の場合は、膨れ箇所除去後、塗料は必ず透湿性塗料を使用する。塗膜種類は弾性・微弾性タイプを選ばないことを守り行う。ただし、現在膨れていない箇所も今後膨れてくる可能性はあります。再塗装した塗料が透湿性に優れていても旧塗膜からの膨れは防げないといったリスクがあるためです。よって、できれば①の張替えをおすすめ致します。
サイディング本体の反りなどの変形
【胴縁の変形・反りが要因】
①反り・変形している外壁材(サイディング)をはがす。
②作業範囲の防水シートをはがす。
③変形した帯金物を修復する。
④防水シートを貼り直す。※孔はないか・重ね方は正しいか確認
⑤金物に変形がないか確認し新しい外壁材を張る。
【外壁材の釘留め不良が要因】
①釘を所定の位置に留め付ける。
②反りの状態によっては、ビス等を増し打ちして反りを矯正する。 -
CHECK 05 目地のシーリングが割れている
考えられる要因と補修方法割れ・境界剥離している
・外壁(サイディング)目地の幅が不足しているためシーリング材が適正な追従性を発揮できなかった。
・外壁(サイディング)目地の深さが不足しているためシーリング材が適正な追従性を発揮できなかった。
・シーリング施工時にプライマーを塗布していなかった。若しくは、塗布ムラがあった。
・3面接着を防ぐためのボンドブレーカーが入っていないため3面接着となりシーリング材がサイディングの動きに追従できなかった。場合によっては凝集破壊となり繊維状に裂けたようになる。
・外気温が5℃以下または被着面の温度が50℃以上となっている時に施工した。
シーリング目地痩せ・シーリング目地のVへこみ
シーリング目地の幅・深さが、足りていない(シーリング材が少ない)ため適正な弾性が無く劣化の進行が早い。
また、シーリングをヘラで押える際、押えが充分でないと目地の繰り返し伸縮時に目地底側へシーリング材が押し出され、表面が凹凸状及びV字状に変形することもある。
通常の経年劣化のため上記と同様の症状となった。(メンテナンス時期)既存シーリング材をカッターナイフ・ヘラ等で除去する。除去後、シーリング用マスキングテープで養生しプライマーを塗布する。その後、新しいシーリング材を充填して、ヘラ等で抑え込んで均していく。
目地部にシーリング材を充填する際は、必ず3点接着にならないようにボンドブレーカーの有無を確認する。また、適正な厚みを確保するため、バックアップ材・ハットジョイナーの位置は、サイディングのあいじゃくり位置より低くなるようにする必要がある。