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外壁不具合の考えられる要因
① 外壁のひび割れ・クラックの場合
クラック


●サイディング(乾式外壁)の場合
・外壁の下地に不陸(凹凸)等がある。
・釘留め付けの際、先孔をあけずに留め付けた。
・外壁材端部の釘留め付け位置が20mm未満となっている。
・下屋根との取り合い部の切断小口に防水シーラーが塗られていない。(吸水)
・常時、外壁材に水が滞留したり、湿潤状態にある。
・施工前・施工中・施工後に集中的な衝撃や応力を受けた。
・標準施工が、守られていない。
・材料自体に瑕疵がある。
●モルタル(湿式外壁)の場合
モルタル外壁の場合発生要因に大きく分けて二つある。
クラックの種類
・ヘアー(表層)クラック (0.3mm未満) 塗膜の割れ
・構造(貫通)クラック (0.3mm以上) 外壁建材の割れ
他に乾燥クラックや縁切れクラック等あるが、ヘアークラックや構造クラックに分けられるため割愛。
ヘアー(表層)クラック
・経年による劣化
・不適切な塗装施工(弾性素地の上に硬質塗装を施工等)
※適切な塗料選定及び施工方法であっても、経年劣化によるヘアークラックの発生は仕方ありません。
※弾性リシン仕上げの外壁に、硬質塗膜の塗装を行ったりすると、塗膜の割れが発生しやすくなります。
※シーリング上のクラック:シーリングは塗料に比べて柔らかい為、塗膜追従量を超えての動きが起こると、クラックを発生してしまいます。
構造(貫通)クラック
・構造的欠陥・特徴
・外部からの力(自動車等の振動や地震、地盤の沈下等)
※当該建物の、梁や筋交いなどによる力のかかり方で、振動や沈下等により壁面に力の逃げ道(クラック)を作ります。構造を変えない限り根本的な解決はありません。

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② 外壁に発生するカビ・苔・藻の場合
カビ苔
・周辺に田畑・水路・近くに植栽などの木々がある。
・北面や建物の影になっており日中に日差しが当たらない面・箇所である。
・建物基礎周辺の土が粘土質で水はけが悪い。
・その他、様々な環境下において、温度・湿度・日照条件・有機物など発生条件が整った。

③ 外壁を手でこすると白い粉(塗料の顔料)が付着する場合
チョーキング
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日差し(熱と紫外線)や雨水などの影響により、外壁塗膜の表層から徐々に経年劣化を起こし退色。
外壁面の東西南北や地域条件、環境条件、雨水のかかり方などで経年劣化の程度は異なるが、残念ながら有機塗膜においては、この現象を避けることはできません。
外壁目地付近・外壁の特定部分など局所的に白っぽくなっている場合は、目地のシーリング材が付着し拭き取った跡が白化した可能性が高いです。シーリング材は薄いほど劣化が早くなるため、白化部分の端部ほど白くなることが多い。目地以外でシーリング材による白化は、傷・欠け・釘頭処理にシーリング材を使用してしまっていると考えられる。
④ 外壁に浮き・反り・膨らみがある場合
浮き
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塗膜の膨れ
直貼り工法のサイディングに透湿性が低く、弾性・微弾性塗膜タイプの塗料を使用して塗装している。
外壁材(サイディング)自体の反りや浮き
不同沈下により下地の変形が起こった。
胴縁が腐朽して釘保持力が無くなり、サイディングが反りあがった。
外壁の釘の位置が端部から離れ過ぎている。釘の打ち忘れ・本数不足がある。
外壁表面に雨水・融雪水などが伝い冬季に凍結融解を繰り返した。
通気不良で、壁体内で結露が発生し、結露水を吸水し冬季に凍結融解を繰り返した。
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⑤ 外壁目地のシーリングが、剥離・瘦せ・割れている場合
シーリング
割れ・境界剥離している →
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外壁(サイディング)目地の幅が不足しているためシーリング材が適正な追従性を発揮できなかった。
外壁(サイディング)目地の深さが不足しているためシーリング材が適正な追従性を発揮できなかった。
シーリング施工時にプライマーを塗布していなかった。若しくは、塗布ムラがあった。
3面接着を防ぐためのボンドブレーカーが入っていないため3面接着となりシーリング材がサイディングの動きに追従できなかった。場合によっては凝集破壊となり繊維状に裂けたようになる。
外気温が5℃以下または被着面の温度が50℃以上となっている時に施工した。
シーリング目地痩せ →
シーリング目地のVへこみ
シーリング目地の幅・深さが、足りていない(シーリング材が少ない)ため適正な弾性が無く劣化の進行が早い。
また、シーリングをヘラで押える際、押えが充分でないと目地の繰り返し伸縮時に目地底側へシーリング材が押し出され、表面が凹凸状及びV字状に変形することもある。
通常の経年劣化のため上記と同様の症状となった。(メンテナンス時期)

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